戴冠式の内容をまとめてみました。戴冠式でのみ活動する役職はどんなことをしているのか?
承認と宣誓 |
国王がウェストミンスター寺院へ入場し、エステートの椅子(Chair of Estate)に就く。 |
聖別式と王器の授与 |
宣誓の後、ローブを脱いだ国王がエドワード王の玉座(King Edward's Chair)へ就き聖別用のガウンを着用し、聖別式のため天蓋が置かれる。
この儀式については秘儀であるため、1937年(ジョージ六世)時の写真撮影も1953年(エリザベス二世)時のテレビ放送もされていない。
スーパーチュニカの上にコロビウム・シンドニス(純白の袖なしリネンシフトドレス)を纏う。
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忠誠の誓い |
大司教・司教が国王への忠誠を誓い、続いて大司教に導かれて聖職者の忠誠の誓いが行われる。 王族は各個に忠誠を誓い、貴族は各爵位の首席に導かれて忠誠の誓いを行う(公爵なら首席の公爵により、侯爵なら首席侯爵により・・・) その後、国王は戴冠式の広間を出てウェストミンスター寺院内の聖エドワード教会へ入りローブ・ロイヤルとストール・ロイヤルを外し緋色のサーコートから紫のサーコートへ着替え、紫のベルベットのインペリアル・ローブを羽織る。 |
衣装の補助 |
儀式中の祭服衣裳の着脱は女官と、国王なら王室衣裳係(Master of Robes)、女王なら女王の衣裳係(Mistress of Robes)に手伝わせて大侍従卿が行う。 |
祝宴 |
古くは戴冠式のすぐ後、引き続いてウェストミンスター宮殿のウェストミンスター・ホールで祝宴が催された。
ここでは、右手に大司馬、左手に紋章院総裁を伴った
この祝宴は1821年のジョージ四世即位時を最後に行われていない。ジョージ四世の後継者で弟のウィリアム四世は祝宴を取りやめた。費用がかかる祝宴を廃止するというウィリアム四世の意向は、現在では慣習として定着した。 |