大家令/王室執事長 Lord High Steward

国王の閣僚(the Great Officers of State)の首席。戴冠式で聖エドワード王冠を捧げ持つ役目を受け持つ。

戴冠式のあるときと大家令主宰の貴族院裁判が行われている間以外は1421年以降通常空席のままである。後者の貴族裁判については後に大法官が大家令の役割を代行するのが通常となった。

弾劾裁判(議院内閣制成立以前は閣僚を辞めさせる手段として”大家令主宰の法廷”が用いられた)は制度上廃止されていないが、議院内閣制成立後は不信任決議により閣僚の罷免ができるようになったので意義を失った。

当初は名誉職の傾向が強かったが、受任者が王国内の最有力者となり重要性が増した。

12世紀後半よりこの職はレスター伯が世襲するものと考えられていたが、ランカスター王家が1399年に王権を掌握した際ヘンリー四世がその第二子クラレンス公トーマス・オブ・ランカスターを大家令としたことで固定化されなかった。クラレンス公は1421年死去するまで大家令を務めた。

アイルランドの大家令は対照的に世襲職であり、アイルランド首席伯位シュールズベリー・ウォーターフォード・タルボット伯チェトウィンド-タルボット家が世襲する。

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