数世紀にわたり、戦争では主に軽騎兵が用いられてきたが、特に中世ヨーロッパの騎士においては、重騎兵の活用が見られるようになった。
騎馬打撃陣形に重騎兵を使用する戦術は、12世紀中頃には広く普及していたが、それが初めて使用されたのがいつなのかは不明とされる。
通常、重騎兵突撃自体は、(戦争時、めったに)発生しなかった。
中世初期の最も攻撃的な戦闘は包囲戦であり、また重装騎兵は城に退避され、軽装高機動騎兵による騎兵奇襲がよく利用されており、大規模な会戦は滅多に起きなかった。
会戦はしばしば、不可避のものでもあったが、重騎兵の運用に適した地形で戦われることはまれであった。
騎兵は緒戦に打撃を与えるのには有効であったが、14世紀までには騎士も下馬して戦うのが一般的になった。
馬は後方へ送られ、追撃戦の為に温存された。
中世後期(1300-1550年)までに、おそらく歩兵戦術と兵器の発展のため、大規模戦闘はより一般的となった。
しかしながら、それらの戦術では騎士は下馬状態であり、軍馬の役割も変化していた。
17世紀までには、中世の軍馬はより軽量の非武装馬に置き換えられ、過去の遺物となっていた。
過去を通して、軽量馬または軽騎兵は、偵察や索敵に用いられた。また、それらは行軍時の護衛役でもあった。
大量の輓馬や牛の部隊が、初期の重火砲の牽引に用いられた。
その他の馬は荷馬車を引き、軍隊のための補給品を運んだ。
(五)へ続く