ボーフォート公爵
Duke of Beaufort

現公爵は十一代デイビッド・ロバート・サマーセット、従属称号としてウースター侯爵、ウースター伯爵を有する。

1682年ウースター侯爵チャールズ・サマーセットにより創設。

ボーフォート家はランカスター公爵ジョン・オブ・ゴーントとキャサリン・スウィンフォードの子、ヘンリー四世の異母弟(ただし王位継承権はなし、とされた)の家系でチューダー朝を開いたヘンリー七世の母系で王位請求権の根拠(前述の通り元々は王位請求を持たない、とされていたので争いの原因にもなっている)となり、一時はサマーセット公爵となった家系である。

その最後のボーフォート家サマーセット公爵の非嫡出子の家系として残ったのがサマーセット家である。嫡出の継承者がいなかったためボーフォート家自体は断絶した。

サマーセット家を開いたチャールズ・サマーセットは初代ウースター伯爵となり、薔薇戦争期のランカスター派の首脳だった。

五代ウースター伯爵ヘンリー・サマーセットは清教徒革命(第一次イングランド内戦)の際、チャールズ一世に金融支援を行い、その功から初代ウースター侯爵となった。

王政復古の際、ウースター侯爵となっていたサマーセット家二代侯爵エドワードはシーモア家とサマーセット公爵位の再興をめぐり争ったがチャールズ二世はシーモア家に公爵位を与えた。

1682年スチュワート朝支持の王党派・トーリー党の代表的政治家として活動した三代侯爵ヘンリーのとき先祖の姓に由来したボーフォート公爵位を創設した。
こうしてサマーセット公ボーフォート家はボーフォート公サマーセット家となり、爵位名と家名が入れ替わる珍しいケースとなった(制度上、上記二つの爵位は別物で特に関連はないが)

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